2021年を振り返る

2021年の仕事を振り返ると、鉄骨造のビルから一室のリノベーションまで、多様な仕事に取り組んだ。グッドデザイン賞など対外的な評価をいただき、個人的には愛知産業大学での設計スタジオ(非常勤講師)や愛媛新聞のコラム「伊予弁」の執筆など、自身を振り返るよい機会もいただいた。一方で、2020年から続くコロナに翻弄された一年でもあった。具体的な仕事から、2021年を振り返ってみたい。


「ひみつジャナイ基地」がグッドデザイン賞を受賞

2021年は、2020年に完成した「ひみつジャナイ基地」(松本樹さんとの共同)がグッドデザイン賞とまつやま景観賞 審査員特別賞を受賞し、これまでの仕事に一定の評価をいただくことができた。

www.g-mark.org

dogoonsenart.com

2021年のプロジェクト

多様に利用されるオフィスとテナントによる「Azure Bliss」、ダンススタジオ・学習塾・カフェなどの複合からなる「DIG STUDIO」など、企業からのご依頼も形になった。それぞれ難易度の高いプロジェクトだったが、施工者や様々な方にご尽力いただき、無事に完成することができた。

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Azure Bliss

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DIG STUDIO

 

公共施設のマネジメント・長寿命化


30数年前に弊社で設計を行った「埋蔵文化財センター 松山市考古館」も大規模改修設計を経て、改修工事が完了した。

2019年から各種点検や調査を行い、今後50年にわたる長期的な計画(長寿命化)を策定した上で、初回となる大規模改修の設計を行った。しかし、設計を終えて工事に入るところで内容が大幅に縮小することになった。設計者としては残念だが、コロナ対策に予算がまわされた結果だろう。これもまた、建築の長期的な運用におけるひとつの側面といえるだろう。

 

www.cul-spo.or.jp

 

6畳1間から地域を考える

「COWORKING-HUB nanyo sign」や「PAAC 平和通りアートセンター」といった、地域との関わりを媒介する場のデザインも行った。

「COWORKING-HUB nanyo sign」は内子町に2021年4月にオープンしたコワーキングスペースで、移住相談窓口を備えるという特徴がある。南予移住マネージャー(山口聡子さん)がほぼ常駐しているのが面白いところで、人の繋がりを媒介する場になればと思う。

「PAAC 平和通りアートセンター」は6畳1間のリノベーションであり仕事としては最小規模だが、様々なことを考えさせられたのは「伊予弁」で申しあげたとおり(参考 伊予弁「デザインしないというデザイン」)。今もユニークな企画が行われ、オルタナティブな場に育ちつつある。

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COWORKING-HUB nanyo sign

 

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PAAC 平和通りアートセンター

 

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