今治「3.11以降の私(たち)」とイマバリカラーショー2019

3月。今治を訪れた。

 

「3.11以降の私(たち)」

今治ホホホ座にて、「3.11以降の私(たち)」観劇。

入場料を支払う代わりにそれぞれが野菜を持ち寄って入場するというスタイル。

今治ホホホ座の中に設営されたテントを舞台に、250km圏内による『地震の話』と『暴想』を上演。その後、3グループに分かれ、演劇の感想をシェアし、震災のことなどを話し合う。みんなが持ち寄った野菜は炊き出しとしてみんなに振る舞われた。

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250km圏内の黒田真史さん。みんなが持ち寄った野菜

炊き出しを食べながら、震災後に仕事で東北を訪れていた青砥穂高さんの話を聞いた。

 

あの地震が起こった時、私は仙台にいた。そして松山に戻ってから少しずつ、東北で起こり、体験してきたいろいろなことを忘れてきているように思う。
毎年3月になるとその時のことを思い出すが、演劇というある種の詩的な表現を目の当たりにし、さらにそこで出会った知らない人と震災について話してみることは貴重な機会になった。
震災の直接的な被害を受けていない愛媛でも、その人の意識や生き方に変化を与え、ある意味では被害者といえる人たちがいる。また、東北ではなく、離れた愛媛だからこそ話せることもある。

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IMABARI Color Show 2019

今治ホホホ座を後にして今治市公会堂へ。今治タオルの品質を支える染色技術を展示した「イマバリカラーショー2019」を訪れる。
公会堂の1006席(うち母子鑑賞室4席)の客席を利用した、1000色の布を用いたインスタレーションを見学。デザインはエマニュエル・ムホー。

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ステージから客席を見るという逆転したスタイルがおもしろい。公会堂が1000席であることからの着想だろうか。

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今治市公会堂にはたまたまホホホ座で一緒になった友人たちと訪れたのだが、彼によると、今治タオルの染色技術には高いものがあるが、ブランディングの過程でそぎ落とされたという。確かに品質を訴求する上で「白」は強いよなあ、とは思うものの、インスタレーションにより色の美しさ、そして丹下建築の良さを再認識する機会となった。