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スペインに向けて出発。
松山を出発し、羽田を経由して昼12時過ぎに成田を発って13時間。スペインにはイベリア航空による羽田⇔マドリードの直行便があり、直行便で19時前に飛行機は定刻通りマドリード バラハス空港へ到着。まずこの空港がすごかった。
マドリード=バラハス空港(ターミナル4)[2005]
マドリード=バラハス空港は到着するなりダイナミックな空間に圧倒される。この空港の設計はリチャード・ロジャース。天井の曲面が連続し、端々まで波が連なる空間がすごい。その屋根を支える鋼材も、塗装色が赤からオレンジ、グリーン、ブルーとグラデーションしており、自分の居場所も認識しやすい。サインカラーもこの色に合わせられている。機能的で、美しい。天井には、吊下げて天井を照らす間接照明が用いられている。
鋼材・曲面天井・照明を反復したシステマティックな構成により空間美が生み出されている。旅の高揚感マシマシ。
乗り換えもスムーズで、グラナダには夜22:30に着陸。空港からタクシーに乗り、中心市街地まで20分。ホテルに到着して就寝。
翌日はグラナダの街を歩きまわり、アルハンブラ宮殿を訪れ、夜にフラメンコを見た。
グラナダの街
グラナダは約25万人の都市で、中心市街地は歩き回れる親しみやすい規模。
初めに訪れたのは、街の中心部あるグラナダ大聖堂。16~18世紀にかけて建てられた、スペインで最初のルネサンス様式の大聖堂とのこと。
アルハンブラ宮殿とともに世界遺産に登録されたアルバイシンという地区は1000年以上のイスラム居住区で、イスラム時代の街がそのまま残っており、入り組んだ細い道が坂を這うように作られている。コカコーラの看板も景観への調和に配慮した青いもの。この地区の高台にあるサンニコラス展望台からのアルハンブラ宮殿の眺めも素晴らしく、街の中でアルハンブラ宮殿を見るための工夫がなされているように思われた。展望台のある広場も簡素なものだが、柵が無く、腰かけの代わりになる縁石がぐるりと囲んでいる。
アルハンブラ宮殿
アルハンブラ宮殿には事前にチケットを予約していたので、15時前に到着。
アルハンブラ宮殿は広く、王宮、カルロス5世宮殿、アルカサバ(城塞)、ヘネラリフェ(離宮)の4つから構成。彫刻の細やかさがすごかった。廻廊や天井の作り方も面白い。
洞窟住居(クエバ)でのフラメンコ
フラメンコで訪れたロス・タラントスは丘に横穴を掘ったかつての洞窟住居(クエバ)を利用している。フラメンコはこのアンダルシア発祥だが、ロマ族とアンダルシアの文化との融合とされるようだ。この洞窟住居のあるサクロモンテにはロマが多く住んでいたのだそう。
クエバの中、近距離で刻まれるリズムと挙動を全身で感じながら、そのリズミカルな拍子と動きの奥深くに刻まれた、ロマ迫害の歴史を思った。