小林博人・三島由樹 講演「社会や景観に働きかける新しい空間デザインのアプローチ」(2)

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「参加型建築のすすめ」

三島由樹さんの次に行われた小林博人さんによる講演のテーマは「参加型建築のすすめ」。

小林さんの近年のプロジェクトを見聞きしていなかったが、2011年の震災以降、CNCなどのデジタルファブリケーションを用いてべニアと部材のパーツを製作し、職人ではなく学生の手でべニアハウスを組み立てる「べニアハウスプロジェクト」を進めているとのこと。

このプロジェクトは学生の手で組み立てることを目指し「南三陸コミュニティハウス」からスタートしたものの、当初は部材のパーツが100種類ほどあり、施工(組立)時の食い違いが多く大変だったという。それからプロジェクトを一つずつ進めていく中で、部材は6種類まで減らし、学生の手でも簡単に組み立てられるようになったそう。

www.veneerhouse.com

小林さんが教鞭をとる慶應SFCでは、学生の参画によって大学内に施設を作るプロジェクト(SBC)も進められているそうだ。

sbc.sfc.keio.ac.jp

実は修士の頃に、授業の一環で行われたデザインスタジオで小林さんに指導して頂いたことがあったので、終了後の懇親会で近況を報告。もう15年近く前なのに昔のことを覚えていただいていて嬉しい。